近頃は職場で「見える化」という言葉をよく聞くようになってきました。要は売上げ状況の把握や社員の行動を把握できるようにしたいということなのですが、企業となると見える化の必要性は分かるものの実際に見える化を実現するのはなかなか難しい場合もあります。
しかし、今回の記事のお話は「個人のお金の流れの見える化」です。そのため自分の頑張り次第で完璧な見える化を実現できるはずです。
タイトルにもあるように自作の家計簿を利用し続けて6年目となっております。最初はエクセルで作った家計簿に収入と支出を記録していました。しかし問題がありました。それはエクセルの入った普段使っているパソコンでないと、入力することも見ることもできないということです。最初は別に自宅で記録できればいいと思っていたのですが、何だかんだで外出先で家計簿を記録する機会というのは非常に多く、記録できない場合は何枚ものレシートを財布の中に保管しておく必要や場合によってはメールで家計簿に記録したい内容を書いておき、後ほどそのメールをもとに家計簿につけるということもありました。そんな状況だったため1年もしない内に何かしら別媒体で記録できないものかと画策するようになっていきました。
ところで、どこでも管理したいのであればスマーフォンで利用できる家計簿アプリがあるのですが、いまいち利用したいとは思いませんでした。その理由は日々の入力したデータを集計してカテゴリごとにグラフ化したりする機能があるにはあるのですが、カスタマイズもできないため自分にしっくりくるものが見つからなかったためです。とはいえ、家計簿アプリにもいい点はあります。特に魅力を感じるのはレシートをスマーフォンのカメラで撮影されると文字を読み取ってその内容が家計簿アプリに入力される機能はすごく便利だと感じました。
本題に戻りますが、エクセルの別案として、Googleの提供するサービスである、「Googleドライブ」と「Google スプレッドシート」の利用です。
これらのメリットは大きく次の4つです。
①無料
「Googleドライブ」と「Google スプレッドシート」ともにGoogleアカウントさえあれば利用することができます。「Googleドライブ」は15GBまでは無料で増量したい場合は費用がかかるものの、データの管理をメインにするのであれば個人利用ということもあって15GBで十分だと思います。
②多機能
「Google スプレッドシート」はエクセルと似たような機能がありエクセルを使える人ならばすんなりと切り替えできるかと思います。利用できる関数も家計簿で使用するようなものなら当然そろっております。個人的にはグラフがややエクセルほどの自由度がないように感じますが、これは逆にエクセルの自由度が高すぎるとも考えられますし、そもそも家計簿を作る上でそこまので自由度が必要ないと思っています。エクセルにBVAがあるように「Google スプレッドシート」にもスクリプトというものがあります。このスクリプトがかなり便利でGoogleの提供している他のサービスと連動させることができます。例えば私の場合だと家計簿に日々入力したデータを集計させて毎朝自動で前日までの集計データをGmailへ送るという処理を実行させています。ちょっと注意が必要なのはエクセルは自身のパソコンで動作しますが、「Google スプレッドシート」はクラウド上で動作しているためBVAでできることのすべてがスクリプトでできるわけではないということです。しかし逆にスクリプトでしかできないこともあるためどちらが優れているかということではありません。
③バージョンアップがない
これはあくまで利用者目線の話となります。適宜Googleの方でセキュリティ強化や機能追加がなされており、常に最新版を利用できるようなものです。ただし、この常に最新版を利用できるというのは注意が必要です。例えば、ユーザインタフェースが一新されると使い慣れていたものがいきなり使いづらくなったりします。その点、エクセルなどのパソコンにインストールしていているものであれば、自分で新しいバージョンに切り替えない限りはずっと同じ環境で使用できるというメリットもあります。ケースバイケースではあると思います。
④クラウドストレージ
これの最大のメリットはGoogleアカウントさえあればどこからでも・どの媒体でも同じデータを扱える点だと思います。一時期はメモリスティックにデータを記録しておいて持ち歩いたりしていましたが、パソコンに入っているデータとメモリスティックに入っているデータを常に最新にするために頻繁にパソコンからメモリスティック、メモリスティックからパソコンとデータのやり取りが非常に煩雑になったりして変なところで気を遣うような状況でした。そういう観点からしてもデータが一か所にしかない(一つしかない)というのは非常にわかりやすいです。
最後になりますが、Googleスプレッドシートで自作した家計簿を運用して6年目を迎えますが、いまだにデザインの変更を行ったりするちょっとした改造が続いております。運用していくなかで「このデータは集計してもあまり意味がない」といったことも見えてきますし、逆に「こういう項目を追加したら無駄なものにどれくらいお金を使っているのかが見えるのではないか?」といったことが思いつけば即座に実装することもできます。カスタマイズが目的になってはダメですが、見える化にはどんどんチャレンジして改造を繰り返していきたいと思います。いずれは実際に作った家計簿の説明などできればと思っております。